「ピラティスを続けているのに、全然体重が減らない…」「ピラティスってダイエット効果ないの?」——そんな疑問や不安を抱えている方は少なくありません。
結論から言えば、ピラティスは「体重を落とす」ことが得意な運動ではありません。しかし、「見た目を変える」ことには非常に効果的です。
この記事では、ピラティスが「痩せない」と言われる理由と、体重が変わらなくても見た目が変わるメカニズムを解説します。ダイエット効果を最大化するためのコツもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
- 「ピラティスは痩せない」という不安が解消される
- 体重に振り回されない「見た目重視」の考え方が身につく
- 自分に合ったダイエット戦略が分かる
- 効果を最大化するための具体的なコツが分かる
「ピラティスは痩せない」と言われる理由
「ピラティスを頑張っているのに痩せない」という声をよく聞きます。これには、ピラティスという運動の特性が関係しています。
ピラティスの消費カロリーは他の運動より低い
ピラティスの消費カロリーは、他の運動と比較すると決して高くありません。
| 運動(1時間あたり) | 消費カロリー目安(体重55kgの場合) |
|---|---|
| ピラティス | 約150〜250kcal |
| ヨガ | 約100〜200kcal |
| ジョギング | 約350〜450kcal |
| 水泳 | 約400〜500kcal |
| 筋トレ(中強度) | 約200〜300kcal |
ピラティスは、ランニングや水泳のような有酸素運動と比べると、消費カロリーは半分程度。「たくさんカロリーを消費して脂肪を燃やす」タイプの運動ではありません。
そのため、「ピラティスを週2回やっているのに体重が減らない」というのは、ある意味当然のことなのです。
体重が減らない ≠ 効果がない
ここで大切なのは、「体重が減らない」ことと「効果がない」ことはイコールではないということです。
ピラティスの本来の目的は、カロリー消費ではありません。インナーマッスルを鍛え、姿勢を整え、身体の使い方を改善すること——これがピラティスの真の効果です。
体重という数値に変化がなくても、姿勢が良くなってお腹が引っ込んだり、ウエストラインがすっきりしたりすることは十分にあり得ます。「痩せた?」と周囲から言われるのに体重は変わっていない、というケースは珍しくありません。
それでも痩せないと感じる場合、痩せない人の特徴についての記事が役に立つかもしれません。
体重が変わらなくても「見た目が変わる」理由
ピラティスを続けると、体重は変わらなくても見た目が変わることがあります。これには、身体の仕組みに基づいた明確な理由があります。
脂肪より筋肉の方が密度が高い
同じ重さの脂肪と筋肉を比べると、筋肉の方が体積が小さくなります。つまり、脂肪が筋肉に置き換わると、体重は変わらなくても身体は引き締まって見えるのです。
ピラティスを続けると、普段使っていなかったインナーマッスルが目覚め、少しずつ筋肉量が増えていきます。その分、体重が減らなかったり、むしろ少し増えたりすることもありますが、見た目はすっきりしていく——これがピラティス特有の「体重は変わらないのに痩せて見える」現象の正体です。
姿勢改善でボディラインが引き締まる
ピラティスは姿勢改善に非常に効果的なエクササイズです。猫背や反り腰が改善されるだけで、見た目の印象は大きく変わります。
猫背の人は、お腹がぽっこり出て見えがちです。反り腰の人は、下腹部が前に出て太って見えることがあります。これらの姿勢が改善されると、同じ体重でも「すっきりした」「引き締まった」という印象になります。
姿勢が良くなると、身長が高く見えたり、首が長く見えたりする効果もあります。体重という数値では測れない「見た目の変化」が、ピラティスの大きな魅力です。
インナーマッスル強化で内側から引き締まる
ピラティスで鍛えるインナーマッスルは、身体の深層にある筋肉です。これらの筋肉は、身体を内側から支え、引き締める働きをします。
特に腹横筋は「天然のコルセット」とも呼ばれ、お腹周りを内側から引き締めます。この筋肉が強化されると、ウエストラインがすっきりし、くびれができやすくなります。
外から見える大きな筋肉(アウターマッスル)を鍛える筋トレとは異なり、ピラティスは身体のシルエットを整えることに特化しています。ムキムキにならずに、しなやかで引き締まったボディラインを作れるのはこのためです。
期間別シミュレーション|3ヶ月で身体はどう変わる?
「どのくらい続ければ効果が出るの?」という疑問に、期間別の変化をシミュレーションしてお答えします。週2回のペースで通った場合を想定しています。
1ヶ月目:数値は変わらないが、身体が軽くなる
最初の1ヶ月は、目に見える変化は少ない時期です。体重もほとんど変わらないでしょう。
しかし、身体の内側では変化が始まっています。普段使っていなかったインナーマッスルが目覚め始め、姿勢を保つのが楽になったり、身体が軽く感じたりするようになります。
「なんとなく調子がいい」「朝起きるのが楽になった」といった、数値では測れない変化を感じる方が多いのがこの時期です。
2ヶ月目:自分で変化に気づき始める
2ヶ月目に入ると、自分自身で身体の変化に気づき始めます。
「なんとなくお腹が引っ込んできた」「ウエストのラインが変わった気がする」——まだ周囲から言われるほどではないけれど、鏡を見た時に「あれ?」と思う瞬間が増えてきます。
また、ピラティスの動きにも慣れてきて、レッスン中に「正しく動けている感覚」が分かるようになります。最初はできなかった動きができるようになったり、インストラクターの指示が身体で理解できるようになったり。この成長実感が、続けるモチベーションになります。
3ヶ月目:周囲から「痩せた?」と聞かれ始める
3ヶ月ほど続けると、周囲から「痩せた?」「なんか変わった?」と言われ始めることが多いです。
体重は大きく変わっていなくても、姿勢が改善され、ボディラインが引き締まってくるため、見た目の印象が変わります。服のサイズが変わったり、鏡を見て「ウエストがくびれてきた」と感じたりするのもこの頃です。
ピラティスの創始者ジョセフ・ピラティスは「10回で気分が変わり、20回で見た目が変わり、30回ですべてが変わる」という言葉を残しています。週2回のペースなら、3ヶ月で約24回。見た目に変化が現れ始めるタイミングと一致します。
ピラティスが得意な「ダイエット」と苦手な領域
ピラティスには得意なダイエット領域と苦手な領域があります。自分の目的に合っているかどうかを確認しておきましょう。
得意:下腹、くびれ、太ももの張り、姿勢改善
ピラティスが得意とするのは、以下のような悩みの改善です。
下腹のぽっこり インナーマッスル(特に腹横筋)を鍛えることで、下腹部を内側から引き締めます。
くびれがない 肋骨を締める意識と、腹斜筋へのアプローチで、ウエストラインにくびれを作ります。
太ももの前側の張り 姿勢改善と正しい身体の使い方を学ぶことで、太ももの前側への負担を減らし、張りを軽減します。
姿勢の悪さ 猫背、反り腰、巻き肩など、姿勢の崩れを根本から改善します。
これらは「脂肪を落とす」というより「形を整える」「使い方を変える」ことで改善できる領域であり、ピラティスの得意分野です。
苦手:全身の体脂肪を短期間で落とす
一方、ピラティスが苦手とするのは、以下のような目標です。
短期間で体重を大幅に落としたい ピラティスは消費カロリーが低いため、短期間での大幅な減量には向いていません。
全身の体脂肪を効率よく燃焼させたい 脂肪燃焼が目的なら、有酸素運動(ランニング、水泳など)の方が効率的です。
筋肉を大きくしてボディメイクしたい 筋肥大が目的なら、ウェイトトレーニングの方が適しています。
ピラティスは「体重を落とす」ための運動ではなく、「身体を整える」ための運動です。この違いを理解しておくと、期待値とのギャップに悩まなくなります。
ダイエット効果を最大化するためのコツ
ピラティス単体ではダイエット効果に限界がありますが、工夫次第で効果を最大化することは可能です。
食事との組み合わせ方
ピラティスでダイエット効果を高めたいなら、食事の見直しは欠かせません。
レッスン後のゴールデンタイムを活用 運動後30分〜1時間は、筋肉が栄養を吸収しやすい「ゴールデンタイム」です。この時間にタンパク質を摂取すると、筋肉の修復・成長を促進できます。プロテインや鶏肉、卵、豆腐などがおすすめです。
レッスン前の食事タイミング レッスンの2時間前までに軽い食事を済ませておくのが理想的です。直前に食べると消化に血液が使われ、パフォーマンスが落ちます。空腹すぎると力が入らないので、1時間前に消化の良いもの(バナナ、おにぎりなど)を少量摂るのも良いでしょう。
有酸素運動との組み合わせ方
脂肪燃焼を目的とするなら、ピラティスと有酸素運動の併用が効果的です。
おすすめの順番:ピラティス → 有酸素運動 ピラティスで体幹を活性化させてから有酸素運動を行うと、正しいフォームで動けるため、脂肪燃焼効率が上がります。また、ピラティスで筋肉を刺激した後は、脂肪がエネルギーとして使われやすい状態になっています。
具体的な組み合わせ例
- ピラティス(60分)→ ウォーキング(30分)
- ピラティス(45分)→ 軽いジョギング(20分)
日常生活での意識(NEAT)
「NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis)」とは、運動以外の日常活動で消費するカロリーのことです。階段を使う、歩く距離を増やす、立っている時間を増やすなど、日常のちょっとした動作の積み重ねが、ダイエット効果に大きく影響します。
ピラティスで学んだ正しい姿勢や身体の使い方を、日常生活に取り入れましょう。正しい姿勢で立つ、歩く時に体幹を意識する——これだけでも、消費カロリーは増え、身体の引き締め効果が持続します。
ピラティスダイエットに関するよくある質問
食事制限なしでも痩せますか?
ピラティスだけで「体重」を大幅に落とすのは難しいです。ただし、食事制限なしでも「見た目」は変わります。
姿勢改善やインナーマッスル強化によって、体重は同じでもウエストが細くなったり、ボディラインが引き締まったりすることは十分にあります。「痩せた」ではなく「引き締まった」という変化を求めるなら、食事制限なしでも効果は期待できます。
有酸素運動と組み合わせるならどっちが先?
ピラティスを先に行い、その後に有酸素運動を行うのがおすすめです。
ピラティスで体幹を活性化させると、有酸素運動中のフォームが安定し、効率よく脂肪を燃焼できます。また、ピラティスで筋肉を刺激した後は、脂肪がエネルギーとして使われやすい状態になっています。
プロテインは飲んだ方がいいですか?
必須ではありませんが、筋肉の維持・成長をサポートするために摂取するのはおすすめです。
特に、食事でタンパク質が不足しがちな方は、レッスン後にプロテインを摂取することで、筋肉の修復を促進できます。ただし、プロテインを飲んだからといって筋肉がムキムキになることはありません。
マシンとマット、ダイエットならどっちがおすすめ?
ダイエット目的であれば、マシンピラティスの方がおすすめです。
マシンは正しいフォームを維持しやすく、狙った部位にピンポイントで効かせることができます。また、負荷を調整できるため、効率よくインナーマッスルを鍛えられます。
マットピラティスでも効果はありますが、自己流になりやすく、正しく効かせるのが難しい場合があります。
生理中でもダイエット効果はありますか?
生理中は、ホルモンバランスの影響で身体がむくみやすく、体重が増えやすい時期です。そのため、生理中にピラティスをしても体重が減らないのは自然なことです。
ただし、軽めのピラティスを行うことで血流が促進され、生理痛やむくみの緩和につながることもあります。無理のない範囲で行い、体調が悪い時は休むことを優先してください。
まとめ|体重計の数値より「鏡に映る自分」を信じよう
ピラティスは、体重を落とすことが得意な運動ではありません。消費カロリーは低く、短期間で大幅に減量することは難しいです。
しかし、ピラティスには「見た目を変える」力があります。姿勢改善、インナーマッスル強化、ボディラインの引き締め——これらの効果によって、体重は変わらなくても「痩せた?」と言われる身体を手に入れることができます。
体重計の数値に一喜一憂するのではなく、鏡に映る自分の姿を信じてください。ウエストラインがすっきりしてきた、姿勢が良くなった、服がきれいに着こなせるようになった——そうした変化こそが、ピラティスの本当の効果です。
「痩せる」のではなく「整える」。その意識を持って続けることで、ピラティスはあなたの身体を確実に変えてくれます。


