毎月やってくる生理痛やPMS(月経前症候群)に悩まされていませんか?
「痛み止めを飲まないと動けない」「生理前になるとイライラが止まらない」「むくみやだるさで何もやる気が起きない」——そんな症状を抱えながら、薬に頼り続けることに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、ピラティスを継続することで、これらの症状が緩和されたという声は少なくありません。ピラティスは骨盤周りの血流を促し、自律神経を整えることで、女性特有の不調にアプローチできるエクササイズです。
この記事では、ピラティスがなぜ生理痛やPMSの緩和に役立つのか、そのメカニズムと生理周期に合わせた取り組み方を詳しく解説します。
※効果には個人差があります。症状が重い場合は、婦人科など医療機関への相談をおすすめします。
- 毎月の生理痛やPMSがつらい原因と、ピラティスでケアできる仕組み
- 生理周期に合わせた効果的なピラティスの取り組み方
- 薬だけに頼らず、自分の身体と向き合うセルフケアの選択肢
なぜピラティスで生理痛やPMSが軽くなるのか
ピラティスが生理痛やPMSの緩和に役立つのには、いくつかの理由があります。その仕組みを理解しておくと、より効果的に取り組めるようになります。
骨盤の動きが「うっ血(血流停滞)」を解消する
生理痛の大きな原因のひとつが、骨盤内の血流停滞(うっ血)です。デスクワークや運動不足で骨盤周りの筋肉が硬くなると、血液やリンパの流れが滞り、子宮周辺に老廃物が溜まりやすくなります。これが生理中の重だるさや痛みを悪化させる要因になります。
ピラティスでは、骨盤を前後左右に動かすエクササイズが多く含まれています。骨盤底筋群や腸腰筋といった深層の筋肉を動かすことで、骨盤内の血流が促進され、うっ血が解消されやすくなります。
特に「ペルビックカール」や「ヒップサークル」といった動きは、骨盤周りの血流改善に効果的です。日常的にこれらの動きを取り入れることで、生理が来る前から血流の良い状態を作っておくことができます。
自律神経の安定によるホルモンバランスの調整
PMSの症状(イライラ、落ち込み、不安感、頭痛など)は、女性ホルモンの変動に加えて、自律神経の乱れが大きく関係していると言われています。
ピラティスの特徴である「呼吸と動きの連動」は、自律神経のバランスを整えるのに効果的です。深い呼吸を意識しながら身体を動かすことで、過剰に興奮した交感神経を鎮め、副交感神経とのバランスを取り戻していきます。
特に生理前の不安定な時期にピラティスを行うと、呼吸が深まり、気持ちが落ち着くのを実感できる方が多いようです。「動く瞑想」とも呼ばれるピラティスは、PMSによるメンタルの揺れを穏やかにする助けになります。
冷え性の改善と子宮環境の変化
冷え性は、生理痛を悪化させる大きな要因です。身体が冷えると血管が収縮し、骨盤内への血流がさらに悪くなります。また、子宮の筋肉が硬くなり、経血を押し出すための収縮が強くなることで、痛みが増すこともあります。
ピラティスでインナーマッスルを鍛えると、基礎代謝が上がり、身体の内側から熱を生み出せるようになります。特にパワーハウス(体幹の深層筋群)を活性化させることで、お腹周りが温まりやすくなり、子宮環境の改善にもつながります。
「ピラティスを始めてから、手足の冷えが気にならなくなった」「生理中にお腹にカイロを貼らなくてよくなった」という声は、こうした代謝向上の効果によるものです。
生理周期に合わせたピラティスの取り組み方
女性の身体は、生理周期によってホルモンバランスが大きく変化します。その変化に合わせてピラティスの取り組み方を調整することで、より効果的にケアができます。
生理中:骨盤を開くリラックス系の動きを中心に
生理中は、身体がデトックスモードに入っている時期です。無理に頑張るよりも、身体の声を聞きながらゆったりと動くことを優先しましょう。
おすすめなのは、骨盤を開くようなリラックス系のエクササイズです。仰向けで膝を立てて左右にゆっくり倒す「ニードロップ」や、四つん這いで背骨を動かす「キャット&カウ」などが適しています。これらの動きは骨盤周りの緊張をほぐし、経血の排出をスムーズにする助けになります。
逆に、腹圧を強くかける動きや、逆転系のポーズ(足を高く上げる動きなど)は控えめにした方が良いでしょう。痛みがつらい日は、呼吸法だけでも十分です。
生理中のピラティスについて詳しくは、別記事で解説していますので参考にしてください。
排卵期(好調期):強度を上げて代謝を高める
排卵期から生理前までの「黄体期前半」は、エストロゲンの分泌が安定し、体調が比較的良い時期です。この時期は、少し強度を上げたトレーニングに取り組むチャンスです。
マシンピラティスでしっかりと負荷をかけたり、フロー系のレッスンで連続的に動いたりすることで、筋力と代謝を効率よく高められます。この時期にしっかり身体を動かしておくと、次の生理前・生理中の不調が軽減される傾向があります。
「好調な時期にサボらず動いておく」ことが、月経サイクル全体を通じたコンディショニングのポイントです。
生理前(PMS期):イライラを呼吸法で鎮める
生理前の約1〜2週間は、プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で、心身ともに不安定になりやすい時期です。イライラ、むくみ、眠気、食欲の増加など、さまざまな症状が出やすくなります。
この時期のピラティスは、「頑張る」よりも「整える」ことを意識しましょう。呼吸を深くゆっくり行うことに集中し、身体をリラックスさせる動きを選びます。
特に効果的なのが、胸式呼吸を意識した深い呼吸の練習です。肋骨を横に広げるように息を吸い、ゆっくりと吐き切ることで、自律神経のバランスが整い、イライラや不安感が和らぎます。
「PMS期は、いつものレッスンより1段階やさしいクラスを選ぶ」「プライベートレッスンで自分のペースを優先する」といった工夫もおすすめです。
生理痛・PMSのケアに関するよくある質問
生理痛がひどい時にレッスンに行ってもいいですか?
痛みが強い日は無理をせず、お休みすることをおすすめします。ピラティスは「痛みを我慢して頑張る」ものではありません。痛みが落ち着いている日や、軽い鈍痛程度であれば、ゆったりとしたクラスに参加することで血流が促進され、楽になる場合もあります。自分の身体の声を最優先にしてください。
生理中の逆転のポーズ(足を上げる動き)は避けるべき?
「逆転のポーズは経血の流れを妨げる」という説がありますが、医学的に明確な根拠があるわけではありません。ただし、生理中は腹圧がかかる動きや、お腹に違和感を感じるポーズは避けた方が快適に過ごせます。気になる場合は、インストラクターに伝えて代替の動きを教えてもらいましょう。
ピラティスで生理不順は改善しますか?
ピラティスは自律神経のバランスを整え、血流を促進するため、生理周期の安定に良い影響を与える可能性はあります。ただし、生理不順の原因はさまざまで、ホルモン異常や婦人科系の疾患が隠れている場合もあります。3ヶ月以上不順が続く場合は、婦人科を受診することをおすすめします。
生理痛の緩和を実感するまでどれくらいかかりますか?
個人差がありますが、週1〜2回のペースで2〜3ヶ月継続すると、「以前より楽になった」と感じる方が多いようです。ピラティスは即効性のある治療ではなく、身体の使い方や血流を根本から改善していくアプローチです。焦らず続けることが大切です。
低用量ピルを服用中ですがピラティスをしても問題ありませんか?
低用量ピルを服用していても、ピラティスは問題なく行えます。ピルで生理痛やPMSをコントロールしながら、ピラティスで身体の土台を整えていくことで、相乗効果が期待できます。ただし、ピルには血栓リスクがあるため、長時間同じ姿勢でいることは避け、適度に身体を動かすことが推奨されています。ピラティスはその点でも良い選択肢と言えるでしょう。
まとめ|女性特有のゆらぎを、運動でコントロールする
毎月訪れる生理痛やPMSは、女性にとって避けられないものです。しかし、「仕方ない」と諦めるのではなく、自分の身体と向き合い、ケアする方法を持つことで、その辛さは軽減できる可能性があります。
ピラティスは、骨盤内の血流を促し、自律神経を整え、冷え性を改善することで、女性特有の不調にアプローチできるエクササイズです。薬に頼るだけでなく、自分の身体を自分でケアする——そんなセルフケアの選択肢として、ピラティスを取り入れてみてはいかがでしょうか。
大切なのは、生理周期に合わせて無理なく取り組むこと。好調な時期にはしっかり動き、辛い時期にはゆったり休む。そのメリハリが、毎月のゆらぎを穏やかにしてくれるはずです。
