「妊活中に運動をした方がいいと聞くけど、ピラティスは効果があるの?」「激しい運動は避けた方がいいって本当?」——妊活中の運動について、こんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、ピラティスが直接妊娠率を上げるというエビデンスはありません。しかし、妊活中の身体づくりやストレスケアの手段として、ピラティスを取り入れることには一定のメリットがあると考えられています。
この記事では、妊活中にピラティスを取り入れる際のメリットや注意点、生理周期に合わせた取り組み方まで、詳しく解説します。
【重要なお断り】 この記事は、ピラティスが妊娠を保証するものではありません。不妊治療中の方は、必ず主治医の指示に従ってください。ピラティスは、あくまで健康な身体づくりの補助的な手段としてご活用ください。
- 妊活にピラティスを取り入れる際の正しい前提知識
- 骨盤内の血流改善やストレスケアなど、期待できる間接的なメリット
- 低温期・高温期など、生理周期に合わせた取り組み方
- 不妊治療中の運動に関する注意点
妊活とピラティスの関係について
妊活中の運動としてピラティスを検討する前に、まず正しい前提を押さえておきましょう。
直接妊娠率を上げるエビデンスはない
現時点で、「ピラティスをすれば妊娠しやすくなる」という科学的根拠(エビデンス)は確立されていません。ピラティスに限らず、特定の運動が妊娠率を直接向上させることを証明した研究は、まだ十分ではないのが現状です。
インターネット上には「ピラティスで妊娠した」「骨盤を整えたら授かった」といった体験談も見られますが、これらはあくまで個人の経験であり、因果関係を示すものではありません。
過度な期待を持つと、うまくいかなかった時に自分を責めてしまうことにもつながります。ピラティスは「妊娠するための手段」ではなく、「妊娠しやすい身体の土台を整える手段」として捉えることが大切です。
あくまで「健康な身体づくりの土台」として活用する
ピラティスに期待できるのは、妊活中の身体と心のコンディションを整えることです。適度な運動は、血流の改善、ストレスの軽減、自律神経のバランス調整など、妊活中の女性にとってプラスに働く可能性があります。
また、妊娠後は身体に大きな変化が訪れます。体重増加、姿勢の変化、腰痛——こうした変化に対応できる体幹の強さを、妊活中から養っておくことは、将来的なメリットにもつながります。
ピラティスは、妊活の「ゴール」ではなく、健康な身体づくりの「プロセス」として取り入れるのがおすすめです。
不妊治療中の場合は主治医の指示に従うこと
不妊治療を受けている方は、運動を始める前に必ず主治医に相談してください。
特に、採卵前後や胚移植後は、身体への負担を最小限にする必要がある時期です。ホルモン剤の影響で体調が不安定になることもあり、通常とは異なる配慮が必要になります。
「運動は身体にいいから」と自己判断で始めるのではなく、治療のスケジュールや身体の状態に合わせて、医師と相談しながら取り入れるようにしましょう。
妊活において期待できる間接的なメリット
ピラティスが直接妊娠につながるわけではありませんが、妊活中の身体づくりやメンタルケアに役立つ可能性があります。ここでは、期待できる間接的なメリットを紹介します。
骨盤内の血流を促し、冷え対策をする
ピラティスでは、骨盤周りの筋肉を意識的に動かすエクササイズが多く含まれています。骨盤底筋群や股関節周辺を動かすことで、骨盤内の血流が促進されると考えられています。
血流が良くなることで、冷えの改善が期待できます。「下半身が冷えやすい」「お腹を触ると冷たい」という方は、骨盤周りを動かすピラティスを取り入れてみるのも一つの選択肢です。
ただし、冷え性の原因はさまざまであり、ピラティスだけで解決できるものではありません。食事や生活習慣の改善と併せて、総合的に取り組むことが大切です。
呼吸法による自律神経の調整とリラックス効果
妊活中は、「今月こそは」というプレッシャーや、なかなか結果が出ないことへの焦り、周囲からの言葉——さまざまなストレスにさらされることがあります。ストレスは自律神経のバランスを乱し、心身に影響を与えることが知られています。
ピラティスでは、胸式呼吸を意識しながら動きます。深くゆっくりと呼吸することで、交感神経(緊張モード)と副交感神経(リラックスモード)のバランスが整いやすくなります。
また、ピラティスは「今この瞬間」に集中するエクササイズです。身体の動きや呼吸に意識を向けることで、日常の不安や焦りから一時的に離れ、リフレッシュする時間を持つことができます。
「妊活のことばかり考えてしまって疲れる」という方にとって、ピラティスは心の休息になるかもしれません。
妊娠後の身体の変化に耐えられる体幹づくり
妊娠すると、身体には大きな変化が訪れます。お腹が大きくなるにつれて重心が前に移動し、腰に負担がかかりやすくなります。また、ホルモンの影響で関節が緩みやすくなり、姿勢が崩れやすくなることもあります。
ピラティスで体幹(パワーハウス)を鍛えておくことで、妊娠中の姿勢変化に対応しやすくなる可能性があります。腹横筋や骨盤底筋群を意識して使う習慣は、妊娠中の腰痛予防や、産後の回復にもつながると考えられています。
「今のうちから身体を整えておきたい」という方には、妊活中からピラティスを始めておくメリットがあります。
時期別:妊活中のピラティスの取り組み方
妊活中は、生理周期によって身体の状態が変化します。無理なく続けるために、時期に合わせた取り組み方を意識してみましょう。
低温期:代謝を高めてアクティブに動く
生理開始から排卵までの低温期は、比較的身体が安定している時期です。この時期は、少し強度の高いエクササイズを取り入れても問題ないことが多いでしょう。
血流を促し、代謝を高めるような動きを意識してみてください。股関節を大きく動かすエクササイズや、体幹を使うメニューがおすすめです。
ただし、生理中は体調に波があることもあります。生理痛がひどい日や、身体がだるい日は無理をせず、軽めのストレッチや呼吸法だけにとどめるなど、柔軟に対応しましょう。
高温期(着床期):激しい運動は避け、リラックス重視に
排卵後から次の生理までの高温期は、着床の可能性がある時期です。この時期は、激しい運動を控え、リラックスを重視した取り組み方がおすすめです。
具体的には、強い腹圧をかける動きや、ジャンプを含むような激しいエクササイズは避けた方が無難です。ゆったりとした呼吸法や、骨盤周りを優しくほぐすストレッチなど、身体への負担が少ないメニューを選びましょう。
「この時期は運動しない方がいいのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。軽いピラティスやストレッチ程度であれば問題ないとされていますが、不安な場合は医師に相談してから始めることをおすすめします。
妊活とピラティスに関するよくある質問
排卵後や着床時期に激しい運動をしても大丈夫ですか?
着床期(排卵後〜生理開始まで)は、激しい運動を控えた方が良いとされることが多いです。強い腹圧をかける動きや、身体に大きな負荷がかかる運動は避け、軽いストレッチや呼吸法程度にとどめるのが無難です。不安な場合は、主治医に相談してください。
不妊治療(採卵・移植)とのスケジュール調整は?
不妊治療中の運動は、治療のスケジュールに合わせて調整する必要があります。特に、採卵前後や胚移植後は安静が推奨されることが多いです。ピラティスを始める前に、必ず主治医に「この時期に運動しても良いか」を確認してください。
ホットピラティスは妊活に良いですか?悪いですか?
ホットピラティスは高温の環境で行うため、体温が上がりやすくなります。妊活中は極端な高温環境を避けた方が良いとされることが多いため、常温のピラティスを選ぶことをおすすめします。特に高温期は、身体への負担を考慮して常温でのレッスンを選びましょう。
パートナー(男性)と一緒にやるメリットは?
ピラティスは男性にも効果的なエクササイズです。パートナーと一緒に取り組むことで、妊活を「二人で行うもの」として共有できるメリットがあります。また、男性も姿勢改善やストレス軽減の効果が期待できます。一緒に通える「ペアレッスン」を提供しているスタジオもあります。
妊娠がわかったらすぐにやめるべきですか?
妊娠がわかったら、まずは主治医に報告し、運動を続けて良いか確認してください。妊娠初期は安定していない時期のため、無理は禁物です。医師の許可があれば、マタニティピラティスに移行することも可能です。詳しくは別記事で解説しています。
まとめ|赤ちゃんを迎えるための、心と身体の準備
ピラティスは、妊娠を保証する魔法の運動ではありません。しかし、妊活中の身体づくりやストレスケアの手段として、上手に取り入れることで、心身のコンディションを整える助けになる可能性があります。
骨盤周りの血流改善、呼吸法によるリラックス効果、妊娠後に備えた体幹づくり——これらは、妊活中だけでなく、妊娠中や産後にも役立つ力です。
大切なのは、無理をしないこと。そして、「妊活のため」と気負いすぎず、自分の身体と心をケアする時間として楽しむことです。
赤ちゃんを迎えるその日に向けて、今できる準備を始めてみませんか。
