「妊娠中の運動、ピラティスとヨガどっちがいいんだろう?」——そんな疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
どちらも妊婦さんに人気のエクササイズですが、目的やアプローチには違いがあります。自分の体調や求める効果に合った方を選ぶことで、妊娠中をより快適に過ごせるようになります。
この記事では、マタニティピラティスとマタニティヨガの違いを比較しながら、あなたに合うのはどちらかを判断するためのポイントをお伝えします。
- マタニティピラティスとマタニティヨガの根本的な違い
- 自分のタイプや悩みに合った選び方
- 両方を併用する場合の注意点
- 妊娠中の運動選びでよくある疑問への回答
マタニティピラティスとマタニティヨガの違い
まずは、マタニティピラティスとマタニティヨガの違いを一覧で確認しましょう。
| 項目 | マタニティピラティス | マタニティヨガ |
|---|---|---|
| 主な目的 | 姿勢維持・筋力強化 | リラックス・精神安定 |
| 動きの特徴 | 動きながら鍛える(動的) | ポーズを静止して保つ(静的) |
| 呼吸法 | 胸式呼吸(肋骨を広げる) | 腹式呼吸(お腹を膨らませる) |
| 期待できる効果 | 腰痛ケア・体重管理・体力維持 | ストレス軽減・柔軟性向上・心の安定 |
| 向いている人 | 身体を動かしたい・腰痛がある | 心を落ち着けたい・不安が強い |
どちらが「良い・悪い」ではなく、目的や今の自分の状態によって合う方が変わります。それぞれの特徴をもう少し詳しく見ていきましょう。
目的の違い:「機能維持」か「リラックス」か
マタニティピラティスは、妊娠中に変化する身体の「機能を維持する」ことを主な目的としています。お腹が大きくなるにつれて姿勢が崩れやすくなり、腰痛や肩こりが起きやすくなりますが、ピラティスではインナーマッスルを使って身体を内側から支える力を養います。
一方、マタニティヨガは「心身のリラックス」が主な目的です。ゆったりとした動きと深い呼吸を通じて、妊娠中の不安やストレスを和らげ、心を穏やかに保つことを大切にしています。
動きの違い:「動きながら鍛える」か「静止して伸ばす」か
ピラティスは、呼吸に合わせて身体を動かし続ける「動的」なエクササイズです。一つひとつの動きをコントロールしながら行うため、終わった後は「身体を使った」という実感が得られます。
ヨガは、ポーズ(アーサナ)を一定時間キープする「静的」なアプローチが中心です。ポーズを保持しながら呼吸を深め、身体と心を落ち着かせていきます。
呼吸法の違い:胸式呼吸と腹式呼吸
ピラティスでは「胸式呼吸」を使います。肋骨を横に広げるように息を吸うことで、お腹に力を入れたまま呼吸ができます。体幹を安定させながら動くピラティスに適した呼吸法です。
ヨガでは「腹式呼吸」が基本です。お腹を膨らませるように深く吸い、ゆっくり吐くことで副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まります。
どちらの呼吸法も、出産時に役立つ可能性があります。詳しくは後述のFAQで解説します。
こんな人にはマタニティヨガがおすすめ
マタニティヨガは、心を落ち着けたい方、ゆったりと過ごしたい方に向いています。
初めての妊娠で不安が強い・ストレスを解消したい
初めての妊娠は、期待と同時に不安も大きいものです。「赤ちゃんは元気かな」「出産は大丈夫かな」——そんな気持ちが頭から離れないこともあるでしょう。
マタニティヨガでは、ゆったりとした動きと深い呼吸を通じて、今この瞬間に意識を向ける練習をします。瞑想の要素も取り入れられることが多く、心を穏やかに保つ助けになります。
レッスンの雰囲気も静かで落ち着いていることが多いため、「癒されたい」「リフレッシュしたい」という方にはヨガが合うかもしれません。
身体が硬くて動くのが怖い・ゆったり過ごしたい
「身体が硬いから運動は苦手」という方にも、マタニティヨガはおすすめです。マタニティ向けのクラスでは、無理のない範囲でポーズを調整してくれるため、柔軟性に自信がなくても参加できます。
また、激しく動くことに抵抗がある方や、妊娠中は「動く」より「休む」時間を大切にしたい方にも、ヨガのゆったりしたペースは心地よく感じられるでしょう。
こんな人にはマタニティピラティスがおすすめ
マタニティピラティスは、身体を動かしたい方、妊娠中の不調を予防したい方に向いています。
妊娠中も体重を管理したい・筋力を落としすぎたくない
妊娠中はホルモンの影響で体重が増えやすくなります。「食べていないのに増える」と感じる方も少なくありません。
ピラティスは激しい有酸素運動ではありませんが、インナーマッスルを使うことで基礎代謝を維持しやすくなります。また、筋力を保つことで産後の回復もスムーズになりやすいと言われています。
「妊娠中も身体を動かしていたい」「産後に体型を戻しやすくしたい」という方には、ピラティスが合っているかもしれません。
腰痛対策として身体を支える筋肉を使いたい
妊娠中期以降、お腹が大きくなってくると腰に負担がかかりやすくなります。反り腰になって腰痛に悩む妊婦さんは多いです。
ピラティスでは、腰を支える深層筋(多裂筋や腹横筋)を鍛えることができます。これらの筋肉が働くことで、腰への負担が軽減され、腰痛のケアにつながる可能性があります。
すでに腰痛がある方は、インストラクターに相談しながら無理のない範囲で取り組んでください。
両方やってもいい?併用する場合のポイント
「ピラティスもヨガも気になる」という方もいるでしょう。結論から言えば、体調に問題がなければ両方を併用することは可能です。
体調に合わせて使い分けるのがベスト
両方を取り入れる場合は、その日の体調や気分に合わせて使い分けるのがおすすめです。
- 身体を動かしたい日、エネルギーがある日 → ピラティス
- 疲れている日、心を落ち着けたい日 → ヨガ
妊娠中は日によって体調が大きく変わることがあります。「今日はどちらが心地よいか」を自分に問いかけながら選ぶと良いでしょう。
同じ日に両方はおすすめしない理由
ただし、同じ日にピラティスとヨガの両方を行うのは、あまりおすすめしません。
妊娠中は普段より疲れやすくなっています。2つのレッスンを続けて受けると、身体への負担が大きくなりすぎる可能性があります。また、ピラティスの胸式呼吸とヨガの腹式呼吸は真逆のアプローチなので、同じ日に行うと混乱しやすいという声もあります。
週に1回ずつ、別の日に取り入れるくらいのペースが無理なく続けやすいでしょう。
マタニティピラティス・ヨガの選び方に関するよくある質問
ヨガの方が簡単でピラティスはきついですか?
一概には言えません。どちらも妊婦さん向けにアレンジされたマタニティクラスでは、無理のない強度で行われます。ピラティスは「動きが多い」、ヨガは「ポーズをキープする」という違いはありますが、どちらがきついかは個人の感じ方によります。
体験レッスンを受けて、自分が「心地よい」と感じる方を選ぶのがおすすめです。
出産時に役立つ呼吸法はどちらですか?
どちらの呼吸法も、出産時に役立つ可能性があります。
ピラティスの胸式呼吸は、いきむ時に腹圧をコントロールする感覚を養うのに役立つと言われています。ヨガの腹式呼吸は、陣痛の合間にリラックスして身体を休める時に活用できるとされています。
どちらか一方が「正解」というわけではなく、両方の呼吸法を知っておくと、状況に応じて使い分けられるかもしれません。
産後はどちらに切り替えるのがおすすめですか?
産後は、身体の回復状況や目的によって選ぶと良いでしょう。
骨盤ケアや体型戻しを優先したいなら、産後ピラティスがおすすめです。心身のリラックスや育児疲れの解消を重視するなら、産後ヨガも選択肢になります。
どちらを選んでも、産後1〜2ヶ月は身体を休めることが最優先です。主治医の許可が出てから始めてください。
自宅でやるならどちらが安全ですか?
自宅で行う場合、どちらも「マタニティ向け」の動画やプログラムを選ぶことが大前提です。
一般的に、ヨガの方がゆったりした動きが多いため、自宅でも取り組みやすいという声があります。一方、ピラティスはフォームが重要なため、できれば一度スタジオでインストラクターに見てもらってから自宅練習に移行する方が安心です。
どちらの場合も、体調が悪い時やお腹の張りを感じた時はすぐに中止してください。
運動経験がなくても始められますか?
はい、どちらも運動経験がなくても始められます。マタニティクラスは初心者を前提に設計されていることが多く、インストラクターが丁寧にサポートしてくれます。
ただし、妊娠中に新しく運動を始める場合は、必ず主治医に相談してから始めてください。妊娠経過に問題がなければ、安定期(16週以降)から始める方が多いです。
まとめ|今の自分が「心地よい」と感じる方を選ぼう
マタニティピラティスとマタニティヨガは、どちらも妊婦さんの心身をサポートしてくれるエクササイズです。
- 身体を動かして腰痛ケアや体力維持をしたいなら → マタニティピラティス
- 心を落ち着けてリラックスしたいなら → マタニティヨガ
どちらが「正解」ということはありません。大切なのは、今の自分の体調や気持ちに合った方を選ぶこと。迷ったら両方の体験レッスンを受けてみて、「心地よい」と感じた方を続けてみてください。
妊娠中の身体は日々変化します。無理をせず、自分のペースで、赤ちゃんとの時間を楽しみながら過ごしていきましょう。
