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自分のピラティススタジオを開業するには?資金・物件・集客の完全マニュアル

コラム

「いつかは自分のスタジオを持ちたい」——ピラティスインストラクターとして働く中で、そんな夢を抱いている方も多いのではないでしょうか。

独立・開業は、自分の理想とするピラティスを提供できる最高の形です。一方で、「資金はいくら必要?」「集客できるか不安」「そもそも何から始めればいい?」といった疑問や不安もあるはずです。

この記事では、ピラティススタジオの開業を検討している方に向けて、開業の形態、必要な資金、集客・経営戦略まで、独立に必要な情報を網羅的に解説します。

この記事で分かること
  • 自分に合った開業スタイル(自宅・レンタル・テナント)の選び方
  • 開業形態別の初期費用と、マシン導入にかかるリアルなコスト
  • 1人経営でも黒字化するための収支シミュレーション
  • 技術だけでは生き残れない、集客・経営の具体的な戦略
  • 開業届や融資など、手続き面で知っておくべきこと

開業前に確認すべきこと

「開業したい」という気持ちが先走ると、準備不足のまま見切り発車してしまうことがあります。まずは、開業前に確認しておくべきポイントを整理しましょう。

必要な資格と実務経験の目安

ピラティススタジオの開業に、法律上必須の国家資格はありません。ただし、実際に集客してビジネスとして成立させるためには、信頼性の高い資格と十分な実務経験が欠かせません。

目安として、以下の条件を満たしていると安心です。

  • PMA加盟団体(BASI、PHI、STOTT、Balanced Bodyなど)の資格を取得している
  • マシンピラティスの指導ができる(マット資格のみだと単価が上げにくい)
  • インストラクターとして2〜3年以上の実務経験がある
  • さまざまな身体の状態のクライアントに対応した経験がある

資格や経験が不足していると感じる場合は、まずはスタジオ勤務で経験を積みながら、追加の資格取得を検討するのが賢明です。

開業資金はいくら貯めておくべきか

開業形態によって必要な資金は大きく異なりますが、最低でも半年〜1年分の生活費と運転資金を確保しておくことをおすすめします。

開業直後は集客が安定せず、売上が立たない期間が続く可能性があります。その間も家賃や生活費は発生するため、「売上ゼロでも半年は生きていける」状態を作っておくことが、精神的な余裕にもつながります。

具体的な金額は後述しますが、テナント出店の場合は初期費用だけで300〜500万円以上かかることも珍しくありません。自己資金で足りない場合は、融資の活用も視野に入れましょう。

事業計画を立てる重要性

「なんとなく開業する」のと「計画を立てて開業する」のでは、成功確率が大きく異なります。事業計画を立てることで、以下のメリットがあります。

  • 必要な資金と売上目標が明確になる
  • 融資を受ける際の説得力が増す
  • 開業後に「何がうまくいっていないか」を判断しやすくなる

事業計画書には、コンセプト、ターゲット顧客、料金設定、集客方法、収支計画などを盛り込みます。最初から完璧なものを作る必要はありませんが、数字で考える習慣をつけておくことが大切です。


独立の形は「店舗」だけじゃない|3つの開業スタイル

ピラティススタジオの開業と聞くと、テナントを借りて店舗を構えるイメージがあるかもしれません。しかし、独立の形はそれだけではありません。自分の状況や目標に合った形態を選ぶことが、成功への第一歩です。

自宅サロン(マンション一室):低リスク・低コスト

自宅の一室やマンションの一部をスタジオとして活用する形態です。初期費用を大幅に抑えられるため、リスクを最小限にしながら開業できます。

メリット

  • 家賃が発生しない(または自宅の一部を経費計上できる)
  • 通勤時間ゼロで、時間を効率的に使える
  • 小規模から始めて、徐々に拡大できる

デメリット

  • マンションの場合、管理規約で営業が禁止されていることがある
  • 住所を公開することへの抵抗感やセキュリティの問題
  • 生活空間と仕事空間の切り分けが難しい

マットピラティス中心であれば、6畳程度のスペースでも始められます。マシンを導入する場合は、リフォーマー1台あたり2〜3畳のスペースが必要です。

レンタルスタジオ:固定費ゼロからスタート

時間貸しのレンタルスタジオやシェアサロンを活用する形態です。固定費をかけずに開業できるため、副業や週末起業としても取り組みやすい方法です。

メリット

  • 初期費用がほぼゼロ
  • レッスンがある時だけ費用が発生する
  • 複数の場所で活動することも可能

デメリット

  • マシンを使えない(または持ち込みが難しい)
  • 予約が取れない時間帯がある
  • 「自分のスタジオ」というブランディングがしにくい

マットピラティスのプライベートレッスンや、出張レッスンを中心に考えている方には、リスクを抑えながら独立できる選択肢です。

テナント出店:本格的なマシンスタジオ経営

商業ビルや路面店にテナントを借りて、本格的なスタジオを構える形態です。マシンを複数台導入し、グループレッスンも行えるスケールの大きい経営が可能になります。

メリット

  • 「自分のスタジオ」として本格的なブランディングができる
  • マシンを複数台導入し、売上の上限を引き上げられる
  • 将来的にスタッフを雇用して拡大することも可能

デメリット

  • 初期費用が高額(300〜500万円以上)
  • 毎月の固定費(家賃・光熱費など)が発生する
  • 集客に失敗すると赤字が続くリスクがある

本格的にスタジオ経営を目指す場合、テナント出店は最終的なゴールになることが多いです。ただし、いきなりテナントを借りるのではなく、自宅サロンやレンタルスタジオで実績を作ってからステップアップする方法もあります。


開業に必要な資金と設備投資

開業を検討する上で、最も気になるのが「お金」の問題です。開業形態別の初期費用と、マシン導入のコストについて具体的に解説します。

【開業形態別】初期費用の目安

開業形態初期費用の目安主な内訳
自宅サロン30〜100万円マシン、マット、内装の軽微な変更
レンタルスタジオ10〜30万円マット、プロップス、ウェブサイト制作
テナント出店300〜500万円以上物件取得費、内装工事、マシン複数台、備品

上記はあくまで目安です。テナントの立地や広さ、導入するマシンの台数によって大きく変動します。

マシン導入のコスト(リフォーマーは50〜100万円)

マシンピラティスを提供するなら、リフォーマーの導入は必須です。しかし、ピラティスマシンは一般的なフィットネス機器と比べて高額です。

主なマシンの価格帯(新品の場合)

  • リフォーマー:50〜100万円
  • キャデラック:80〜150万円
  • チェア:30〜50万円
  • バレル系:10〜30万円

1台50万円のリフォーマーを3台導入するだけで、150万円の出費になります。これに加えて、マット、プロップス(ボール、リングなど)、ミラー、音響設備なども必要です。

中古マシンを活用すれば費用を抑えられますが、状態の確認やメンテナンスの問題もあるため、信頼できる販売元から購入することが重要です。

物件取得費と内装工事の落とし穴

テナントを借りる場合、物件取得費だけでも大きな出費になります。

物件取得費の内訳(例)

  • 敷金・礼金:家賃の2〜6ヶ月分
  • 保証金:家賃の3〜6ヶ月分(退去時に一部返還)
  • 仲介手数料:家賃の1ヶ月分
  • 前家賃:1〜2ヶ月分

家賃15万円の物件でも、契約時に100万円以上が必要になることは珍しくありません。

さらに注意が必要なのが内装工事です。特にマシンピラティスのスタジオでは、以下の工事が必要になることがあります。

  • 床の補強:リフォーマーは重量があるため、床の強度が必要
  • 防音対策:マシンの音や足音が下階に響かないようにする
  • 空調・換気:十分な空調設備がないと、夏場は暑くなりやすい

「居抜き物件(前テナントの内装をそのまま使える物件)」を見つけられれば、工事費を大幅に抑えられます。スタジオ向けの物件は限られるため、早めに情報収集を始めることをおすすめします。


開業後の収支シミュレーション

「開業したら、どれくらい稼げるのか?」は誰もが気になるポイントです。1人経営を前提に、具体的な収支シミュレーションを見てみましょう。

1人経営の場合の月間売上モデル

以下は、テナントでマシンピラティスのプライベートレッスンを中心に行う場合のモデルケースです。

前提条件

  • プライベートレッスン単価:8,000円/50分
  • 1日のレッスン数:5本
  • 営業日数:月22日
  • リピート率:70%

月間売上の計算 8,000円 × 5本 × 22日 = 88万円/月

年間に換算すると約1,056万円。ここから経費を引いた金額が利益になります。

ただし、これは「毎日5本のレッスンが埋まっている」という理想的な状態での計算です。開業直後は集客が安定せず、1日2〜3本からスタートするのが現実的です。

固定費・変動費の内訳

固定費(毎月必ずかかる費用)

  • 家賃:10〜20万円
  • 光熱費:1〜2万円
  • 通信費:1万円
  • システム利用料(予約システム、決済など):1〜2万円
  • 保険料:0.5〜1万円

変動費(売上に応じてかかる費用)

  • 消耗品(タオル、清掃用品など):1〜2万円
  • 広告費:2〜5万円
  • 雑費:1〜2万円

固定費だけで月15〜25万円程度はかかると考えておきましょう。売上88万円から固定費・変動費を引くと、手元に残るのは50〜60万円程度になります。

黒字化までの目安期間

一般的に、ピラティススタジオが黒字化するまでの期間は6ヶ月〜1年と言われています。

開業直後は認知度が低く、集客に苦労することがほとんどです。最初の3〜6ヶ月は赤字覚悟で、地道にリピーターを増やしていく時期と考えてください。

だからこそ、開業前に「売上ゼロでも半年〜1年は持ちこたえられる資金」を確保しておくことが重要なのです。


失敗しないための集客・経営戦略

ピラティスの技術がどれだけ優れていても、集客ができなければスタジオは続きません。開業後に苦労しないための、集客・経営戦略を解説します。

技術だけでは潰れる。「コンセプト」の差別化

ピラティススタジオは年々増加しており、競合との差別化が必要です。「ピラティスを教えます」だけでは、数あるスタジオの中に埋もれてしまいます。

差別化のポイントは「誰の、どんな悩みを解決するスタジオなのか」を明確にすることです。

コンセプトの例

  • 産後ママ専門のピラティススタジオ
  • 腰痛・肩こり改善に特化したリハビリ系ピラティス
  • 40代以上の大人女性のためのエイジングケアスタジオ
  • ゴルフのパフォーマンスを上げるアスリート向けピラティス

ターゲットを絞ることで、「自分のためのスタジオだ」と感じてもらいやすくなり、競合との価格競争に巻き込まれにくくなります。

ホームページとMEO対策(Googleマップ)の重要性

現代の集客において、オンラインでの存在感は欠かせません。特に重要なのが、ホームページとGoogleマップ(MEO対策)です。

ホームページのポイント

  • コンセプトとターゲットが明確に伝わるデザイン
  • 料金・アクセス・予約方法が分かりやすい
  • インストラクターの顔写真とプロフィールを掲載する
  • お客様の声(ビフォーアフター)を掲載する

MEO対策(Googleマップ)のポイント

  • Googleビジネスプロフィールに登録する
  • 正確な住所・営業時間・写真を掲載する
  • 口コミを増やす(レッスン後にお願いする)
  • 定期的に投稿を更新する

「ピラティス ○○(地域名)」で検索した時に、Googleマップで上位表示されると、新規集客が格段に楽になります。

リピート率を高める顧客管理

新規集客も大切ですが、スタジオ経営で最も重要なのはリピート率です。新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持するコストの5倍以上かかると言われています。

リピート率を高めるためのポイント

  • 顧客ごとの身体の状態、目標、進捗を記録する
  • レッスン後に次回予約を促す
  • 回数券や月額プランを用意して継続しやすい仕組みを作る
  • 誕生日や記念日にメッセージを送るなど、関係性を深める

「このインストラクターに見てもらいたい」と思ってもらえる関係性を築くことが、安定した経営につながります。


ピラティススタジオ開業に関するよくある質問

開業届は必要ですか?届け出の手続きは?

個人事業主としてスタジオを開業する場合、開業届の提出が必要です。開業から1ヶ月以内に、管轄の税務署に届け出を行います。届け出自体は無料で、書類も簡単です。

また、確定申告で青色申告をするためには「青色申告承認申請書」も一緒に提出しておきましょう。青色申告を選択すると、最大65万円の控除を受けられるなど、税制上のメリットがあります。

フランチャイズ(FC)と個人経営、どちらが良いですか?

それぞれにメリット・デメリットがあります。

フランチャイズのメリット

  • ブランド力があり、集客しやすい
  • 研修やマニュアルが整っている
  • 物件探しや内装工事のサポートがある

フランチャイズのデメリット

  • 加盟金やロイヤリティがかかる
  • 自由度が低く、自分のやりたいことができない場合がある

個人経営のメリット

  • 自分の理想とするスタジオを作れる
  • ロイヤリティがかからず、利益率が高い

個人経営のデメリット

  • すべて自分で考え、実行する必要がある
  • ブランド力がなく、集客に苦労しやすい

「経営の経験がなく不安」という方はフランチャイズ、「自分の世界観を大切にしたい」という方は個人経営が向いているでしょう。

資金調達(融資)のコツはありますか?

自己資金だけで開業費用をまかなえない場合、融資の活用を検討しましょう。創業時に利用しやすいのは、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」です。

融資を受けるためのポイントは以下の通りです。

  • 事業計画書を作り込む:売上予測、経費、黒字化までの見通しを数字で示す
  • 自己資金を用意する:融資額の3分の1程度の自己資金があると通りやすい
  • 実務経験をアピールする:インストラクターとしての経験が信用につながる

融資の審査には1〜2ヶ月かかることもあるため、早めに準備を始めることをおすすめします。

中古のマシンを買っても大丈夫ですか?

中古マシンは費用を抑える有効な手段ですが、注意点もあります。

確認すべきポイント

  • スプリングやストラップの劣化具合
  • フレームの歪みや傷
  • メーカー・モデル(部品が入手できるか)
  • 保証やアフターサポートの有無

信頼できる販売元から購入し、可能であれば実物を確認してから購入することをおすすめします。「安く買えたけど、すぐに壊れて修理費がかかった」というケースもあるため、安さだけで判断しないようにしましょう。

1人経営で年収1,000万円は可能ですか?

結論から言えば、可能ですが簡単ではありません。

先ほどのシミュレーションで見たように、プライベートレッスンを1日5本、月22日稼働すれば、年間売上は約1,000万円になります。ただし、ここから経費を引くと、手取りは600〜700万円程度になることが多いです。

年収1,000万円を目指すなら、以下の戦略が必要です。

  • レッスン単価を上げる(1万円以上)
  • レッスン以外の収入源を作る(ワークショップ、オンラインコンテンツなど)
  • スタッフを雇用して、レッスン数の上限を引き上げる

1人経営には売上の上限があるため、「自分の労働時間を増やす」以外の方法を考えることも大切です。


まとめ|自分のスタジオを持つことは、最高の自己表現

ピラティススタジオの開業は、決して簡単な道ではありません。資金、物件、集客、経営——考えるべきことは山ほどあります。

それでも、自分の理想とするピラティスを、自分の空間で、自分が選んだお客様に提供できることは、何にも代えがたい喜びです。

開業を成功させるためのポイントをまとめます。

  • 自分に合った開業形態を選ぶ:いきなりテナントではなく、段階的にステップアップする方法もある
  • 資金計画を立てる:最低でも半年〜1年分の運転資金と生活費を確保する
  • コンセプトを明確にする:「誰の、どんな悩みを解決するか」を絞り込む
  • 集客を仕組み化する:ホームページ、MEO対策、リピート率の向上に取り組む

「いつか開業したい」と思っているなら、今日から情報収集と準備を始めてみてください。自分のスタジオを持つという夢は、一歩ずつ行動することで、必ず現実に近づいていきます。

この記事を書いた人
saku

GOOD PILATES運営者。デスクワークによる体の不調改善のためにピラティスを始め、その効果に感動。初心者だった頃の経験を活かし、スタジオ選びに必要な情報を分かりやすくまとめています。「初心者でも迷わずスタジオを選べるサイト」を目指して日々更新中。

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