ピラティスの「きつい」は誤解?運動が苦手な女性にこそ知ってほしい、本当の理由と乗り越え方
「ピラティスって、なんだかキツそう…。運動経験もない私が、本当についていけるのかな?」 「せっかく始めても、つらくて続かなかったらどうしよう?」
美しい姿勢としなやかな身体を目指してピラティスに興味を持ったものの、そんな不安から最後の一歩が踏み出せないでいる、という方も多いのではないでしょうか。
ご安心ください。その「きつい」という感覚、実はあなたの身体が確実に良い方向へ変わっていることを示す、とても大切なサインなのです。
こんにちは。ピラティス専門メディア「グッドピラティス」編集部です。
この記事では、なぜピラティスが「きつい」と感じられるのか、その本質的な理由を解説するとともに、運動が苦手な方でも楽しみながら乗り越えるための具体的な秘訣を、専門的な視点から丁寧にお伝えします。
読み終える頃には、「きつい」という不安が「効いている!」という確かな手応えと期待に変わるはずです。ポイントは、その「きつさ」の正体を正しく理解することにあります。

「きつい」の正体は?ピラティスが身体の芯に効く5つの理由
まず、ピラティスで感じる「きつさ」は、ウェイトトレーニングのような筋肉を大きくするための「重い、つらい」という感覚とは種類が異なります。
それは、身体の深層部で姿勢を支える、いわば**”天然のコルセット”(インナーマッスル)**が目覚め始めている証拠。あなたの身体が、本来あるべき理想的なバランスを取り戻そうとしている、とても喜ばしいサインと言えるでしょう。
では、具体的にどのような要素が、その感覚に繋がるのでしょうか。
1. 身体の深層部にある「インナーマッスル」を的確に狙うから
ピラティスの動きは、日常生活ではほとんど意識されることのないインナーマッスルに、的確にアプローチするよう設計されています。見た目は地味で静かな動きでも、身体の内側では背骨の一本一本を支え、内臓を正しい位置に保つ筋肉が懸命に働いているのです。この「内側からの確かな負荷」こそ、ピラティス特有の「きつさ」の源泉です。
2. 正確な「フォーム」で、骨格をあるべき位置へ導くから
「肩の力を抜いて」「骨盤をあと1ミリだけ後傾させましょう」 レッスンでインストラクターが細やかな指示をするのは、ピラティスが正しい骨格の位置(アライメント)を何よりも重視するためです。ミリ単位で身体の配置を意識し、その繊細なバランスを保ち続けること自体が、優れた体幹トレーニングになります。長年の癖で楽な姿勢に戻ろうとする身体を、あるべき場所へと導く。その過程が「きつい」と感じられるのです。
3. 動きと連動する「胸式呼吸」が、身体の集中力を高めるから
ピラティスでは、鼻から吸って胸を広げ、口から細く長く吐ききる「胸式呼吸」が基本です。この呼吸法は、体幹を安定させながら交感神経を適度に優位にし、エクササイズへの集中力を高めるという重要な役割があります。しかし、動きと呼吸を完全に連動させるのは、慣れないうちは意外と難しいもの。この二つを同調させるための集中が、心地よい疲労感、つまり「きつさ」に繋がります。
4. 身体の細部と向き合う「精神的な集中力」を要するから
アップテンポな音楽に合わせて汗を流すエクササイズとは異なり、ピラティスは静かな環境で進みます。その中で求められるのは、「今、身体のどこに効いているのか」「背骨がどのように動いているか」を常に内観し続ける、精神的な集中力です。このマインドフルな時間が、人によっては「きつい」と感じられる側面もあります。
5. ご自身の「現在地」に合わないレベルを選んでいる可能性があるから
もちろん、純粋にご自身の体力や経験にクラスのレベルが合っていない、という可能性も考えられます。ピラティスには多種多様なクラスが存在します。合わないレベルに身を置けば、きつく感じるのは当然と言えるでしょう。
「きつい」を「心地よい」へ。楽しみながら続けるための5つの秘訣
では、どうすればその「きつさ」を乗り越え、ピラティスを楽しみながら続けていけるのでしょうか。大人の女性にこそ実践してほしい、5つの秘訣をご紹介します。
1. 「完璧」ではなく、「昨日の自分との差」に目を向ける
多くの経験者が実感していることですが、最初から完璧にできる人はいません。大切なのは、インストラクターと自分を比べるのではなく、「先週は意識できなかった呼吸が、今日は少しだけ長く吐けた」といった、ご自身の小さな変化に目を向けることです。その少しの成長を楽しむことが、継続の何よりの鍵となります。
2. 運動が苦手な方こそ「マシン」のサポートを賢く活用する
ピラティスには、マットの上で行うものと、専用マシンを使うものの2種類があります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の目的に合わせて選ぶのがおすすめです。
種類 | 特徴 | こんな方におすすめ |
マットピラティス | ご自身の体重を負荷に。グループレッスンが多く、手軽に始められる。 | ある程度体力に自信がある方、ピラティス経験者の方 |
マシンピラティス | マシンの補助で正しい動きを習得しやすい。負荷調整も自由自在。 | 運動が苦手な方、初心者の方、特定の身体の悩みを改善したい方 |
ここで一つ注意したいのが、「マシンのほうが難しそう」という誤解です。実は、マシンのバネや滑車が身体を優しくサポートしてくれるため、運動経験が少ない方こそ、正しいフォームを安全に習得しやすいという側面があります。
マットピラティスとマシンピラティスの違いはこちら
3. 「体験レッスン」で、信頼できる指導者と環境を見極める
スタジオの雰囲気やインストラクターとの相性は、モチベーションを大きく左右します。せっかくなら、ご自身の身体を安心して任せられる指導者のもとで学びたいですよね。大規模なスタジオも良いですが、一人ひとりに目が行き届きやすい少人数制のスタジオもおすすめです。まずはいくつかのスタジオで体験レッスンを受け、直感的に「心地よい」と感じる場所を見つけることから始めてみてください。
4. 「きつい」は、我慢せず「正直に伝える」勇気を持つ
レッスン中に「きつい」と感じたら、それは我慢すべきサインではありません。無理をすると怪我に繋がる可能性もあります。勇気を出してインストラクターに伝えてみましょう。プロの指導者であれば、あなたのレベルに合わせて負荷を調整するなど、必ず最適な方法を提案してくれるはずです。
5. まずは「3ヶ月・週1回」を目標に、身体の変化を待ってみる
大切なのは、焦らずに身体の変化を待つことです。例えば、「まずは3ヶ月間、週に一度は必ずスタジオに通う」とカレンダーに書き込んでみるのはいかがでしょうか。創始者も「30回で身体のすべてが変わる」と語ったように、ピラティスの効果は継続することで初めて深く実感できます。レッスン後にはタンパク質を意識した食事を摂るなど、身体へのご褒美も忘れずに行いましょう。
始める前に解消したい、ピラティスの「きつさ」に関する疑問
Q. 筋肉痛はどのくらい続きますか?
A. 最初のうちは、普段使わない深層筋が目覚めるため、2〜3日ほど心地よい筋肉痛が続くことがあります。これは効果が出ている証拠ですので、ご安心くださいね。続けるうちに身体が慣れ、回復も早まっていくのが一般的です。
Q. 身体が硬いのですが、本当についていけるか不安です。
A. もちろんです!むしろ、身体が硬いと感じている方にこそ、ピラティスは最適と言えるでしょう。ピラティスは筋肉を伸ばしながら強化するため、柔軟性の向上も大いに期待できます。身体が硬いと感じる方ほど、その変化をドラマティックに実感できるはずですよ。
Q. 効果を出すには、週に何回くらい通うべきですか?
A. 最も大切なのは、無理なく続けることです。まずは週に1回のペースから始め、ご自身の身体と対話することをおすすめします。「もう少し頑張れそう」と感じたら、週2回に増やしてみるのが理想的です。
まとめ:新しい自分に出会うための、次の一歩
ここまで読んでくださり、ありがとうございます! ピラティスの「きつさ」の正体が、インナーマッスルに効いているポジティブなサインであり、正しい知識とスタジオ選びで誰でも心地よく乗り越えられる、ということをご理解いただけたのではないでしょうか。
「きつい」と感じるその瞬間の先に、きっと今まで出会ったことのない、軽やかでしなやかな自分自身が待っているはずです。
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